支援者のための人権。障害者かわいそうを乗り越える

あなたの「善意」が相手を傷つける。それが日本のパターナリズムです。

  私たち支援者は、利用者や患者に対して「寄り添う」「見守る」ことを大切にし、それを「支援」と呼んで日々の仕事に取り組んでいます。

けれども、ふと立ち止まって考えてみたとき、 「寄り添う」とは何でしょうか? 「見守る」とは何でしょうか?

そもそも「支援」とは一体、何を指しているのでしょうか? わかっているようで、言葉にしようとすると難しい。

このセミナーは、そんな問いを、皆さんと一緒に考えてみる場です。

出発点として、「障害者はかわいそうだ」という、誰もが一度は抱いたことのある感情を取り上げます。

この感情は、支援者の善意のはじまりかもしれません。

しかし同時に、その善意がどれほど患者や利用者を傷つけ、自律や自立を妨げてしまうのか―― 現場で起きた実例を通して見つめ直します。

いま、日本の医療・介護・福祉の現場に深く根を下ろす「パターナリズム」は、国連からも厳しく批判されています。

これは、私たち一人ひとりが向き合うべき課題であり、しかも簡単には乗り越えられない壁でもあります。

支援のあり方を見直そうとして、職場で孤立してしまった。

問題意識はあっても、行動に移せず悩んでいる―― そんな方にも、ぜひこのセミナーに参加してほしいのです。

あなたの問いや迷いは、けっして一人のものではありません。

このセミナーが、「同じ思いをもつ仲間と出会える場」となることを願っています。